いじめ主犯「この子は、ウチらのなんだよ」→しかし、いじめられていた少女の友人がある一言を呟いた瞬間、教室が凍りつく・・・

ここはマットが勝手に動き
人を巻き付け逆さ吊りにするという
伝説が眠る土地。

 

私は昔から内気で
お願いされると断られない性格ゆえ
いじめの標的になりやすかった。

 

けれども、小学生までは徹底して
いじめられることは無かったんだけど

 

中学生になった頃

 

私は目立つグループから
日常的にいじめられるようになった。

 

理由というか発端というか
とにかく気がついたら
いじめられていたというかんじかな。

 

これから地獄の日々が続くかと
思われたある日

 

一人の老け顔美人がこの土地を訪れた。

 

強烈な関西弁を撒き散らしながら・・・。

 

田舎と都会が入り混じる中学校に
通っていた私のスペックは
全てにおいて平均以下。

 

器量は良いと言われるけれど、
垢抜けない顔だと自分でも思う。

 

まぁどんくさいんだよね。

 

全てにおいて。

 

けれど

 

そんな私だってオシャレがしたい
綺麗な靴下を履いて登校したいと
中学生の頃は毎日思ってたのよ。

 

でも、目立つとやっかまれて
いじめられるのが目に見えている日常。

 

「高校生になったら、いっぱいオシャレするんだ!」って思いながら、日々受ける軽いイジメに耐えていた。

 

そして、高校受験に合格して
遅く咲いた桜を眺めて校門をくぐり
教室に入ったら私の視界に飛び込んできた数人の女子。

 

紛れもなく

 

中学のとき私を暇つぶしに
いじめていたグループだった。

 

心の中の桜が一斉に散って
目の前に動くマットが現れたような感覚だった

 

その後、いじめグループの中の2人と
一緒のクラスになったことが分かった。

 

他の人は違うクラスだった。

 

いまさらそ知らぬフリなんてできないし

 

そんなことしようもんなら一発でイジメの標的

 

それもド真ん中になると思って、
低姿勢で挨拶した。

 

「あああららたたもおなじグラスだあったんでっすくぁwせdrftgyふじこlp」

 

完全にテンパってた。

 

今になって思えば
あの時普通に接していればと
後悔するばかり。

 

いじめ女子(AとB)は一瞬

 

「・・・きめぇ」みたいな顔になって

 

あぁこりゃ絶対ダメだと思ってたら

 

その日は特に会話もすることなく
学校が終わった。

 

女子高生になったんだし
イジメとかそういうのって
興味なくなったんだ!
って勝手にハッピーになってた

 

でも違った。

 

彼女達なりに物色してたかんじだった。

 

他中学から来た女の子にも派手な子がいて

 

初日は皆そういうカンジで
物色していたように思う。

 

何も知らない私はウキウキになって
帰り際、商店街でちょっと薄い桜色のマニキュアを買った。

 

少しくらいなら、
オシャレしてもいいよねって。

 

次の日

 

早速そのマニキュアを塗って登校。

 

幸い、派手すぎでなければ
多少の茶髪やマニキュアは
見逃してくれる校風だし。

 

さあ次は友達探し!って思って

 

自分の席の後ろにいた子に
プリント配るついでに

 

「よろしくね。私○○って言うの」
と、まぁありきたりな自己紹介をした。

 

そしたら

 

後ろの子、仮にC子は
特に何を言うでもなく

 

私の全身を舐めるように見たあと
無言でプリントを受け取った。

 

「寡黙な人だなぁ」ってその時は思った。

 

けれど、C子は中学は違えど、
いじめグループの子達の知り合いだった

 

入学してから二週間くらいして、
私はC子に話しかけられた。

 

C「なんでさ、マニキュアとかしてんの?」

 

私「え・・・?あ、あの、マニキュア好きなんだよね。」

 

C「ふーん」

 

私「Cちゃんは何色が好き?」

 

C「・・・」

 

私「あの・・・」

 

C「似合わないしキモい」

 

私「え?」

 

C「キモい」

 

私「・・・・・ごめん」

 

そのまま、そっと前を向いた。

 

私なにかCの逆鱗に
触れるようなことしたかなぁって

 

その日一日ずっと考えてたけど、
これといった答えはでなかった。

 

共通点といえば、いじめグループと
接点があるくらいだけど
いじめグループは別段
私に話しかけることも無かったし

 

関係ないよねって思ってた。

 

きっと虫の居所が悪かったんだろう
気分屋さんなんだって。

 

でも気温の上昇と共に
いじめグループとの接点が
合点になっていった。

 

ある程度クラスの皆も
打ち解けてきたとき、
私にとって初めての高校の友達ができた。

 

色白ぽっちゃりで静かな子。

 

仮に白子と命名。

 

お互いあまり目立たない存在で
気が合う部分もあったし
なによりお互いまだ一緒に
下校する友達もいなかった。

 

私は嬉しくて、
白子と一緒によく商店街に買い物に行った。

 

帰りに駅前で
安いパン食べながら話したり
雑誌を広げてこの服可愛いねとか
とても幸せな時間をすごしていた。

 

けれど、夏休みが近づいたある日、
白子が一通の手紙をよこした。

 

絶滅危惧種のキキララの封筒に便箋。

 

どうしたんだろう、
恋でもしたのかなって思った。

 

手紙の内容を要約すると

 

「友達やめよう。早い方がいい。
私までいじめられたくないから。ごめんね」

 

ということだった。

 

私は友達を失ったことよりも、
友達がいじめられていたことに
ショックを受けた。

 

いつも笑いながら喋って
お弁当のおかず交換したり
楽しく過ごしていた白子が
いじめられていたなんて。

 

いじめの相手は
誰か分からなかったから
その後すぐに白子に電話した。

 

白子は質問に答えようとせず
終いには鼻をすすりながら

 

「ごめん」

 

と言って切った。

 

友人に何するだ!!!
と頭の中が沸騰して
絶対白子をいじめている奴を
特定してやる!って誓った。

 

誓ったはいいものの

 

その時、いじめた相手に対して
どうこうこうするという考えはしなかった。

 

やっぱり平均以下の脳みそ
後先を考えていない。

 

学校に行って
白子を詰問していじめた
相手を聞き出そうとするも

 

白子は目も合わせないで
私の前から逃げていく。

 

切なかったし

 

私には話してくれると信じていた友人に
このような態度に出られると
こっちの勢いはみるみる内にしぼんでいく。

 

しょんぼりしていると
Cが話しかけてきた。

 

C「ねえ、除光液ある?」

 

相変わらずマニキュアは
欠かさなかったので、
除光液は必需品。

 

リュックの中から除光液を取り出し、Cに渡した。

 

「サンキュー」といって
Cは除光液を受け取った。

 

久々に話したなぁ、
とその時は思うだけだった。

 

結局、その後
白子との仲は回復しなかった。

 

また一人の生活に戻っちゃったなって
思いながら毎日過ごしていたら
Cがよく話しかけてくるようになった。

 

けれど、ほとんど物の催促。

 

除光液が返ってこないうちにCは

 

「ジュースちょっと頂戴」

 

「もっと席前に行って」

 

「ペン貸して」

 

「宿題見せて」など。

 

人に物借りることに
遠慮がない人なんだなぁと
ちょっと嫌に思ったくらいで
その時は、Cと話せた事で頭がつまってた。

 

Cは段々要求がエスカレートしていった。

 

両親共働きなので
時々、お弁当は購買のパンで
済ますことも多くなってきて

 

一人でパン食べてたら
そのパンすらよこせと言う始末。

 

さすがにお腹が空くし
お小遣いも限られているので
その都度、買い足していたらお金が無くなる。

 

なので

 

「Cちゃん、私あまりお金ないから、パンはちょっとあげられないんだ」って言ったら

 

「死ねよ」

 

って返ってきた。

 

その日は落ち込んで
ずっと俯いたままだった。

 

キツい友達をもったもんだなぁって。

 

この時点で私は何故か
勝手にCを友達としてみていた。

 

勘違いも甚だしい。

 

その日の帰り

 

Cは下駄箱の前で
いじめグループと一緒にたむろしてた。

 

そして

 

下校しようと上履き脱いでた私に

 

「お前のせーで腹減ったじゃん。
コンビニでパン買ってきてよ」

 

といきなり命令された。

 

傍にいたいじめグループの女の子達はニヤニヤしていた

 

私「ごめん、今月お小遣い厳しいからパン買えない」

 

C「なんでよ」

 

私「だから、お小遣いが」

 

C「パクってくればいいじゃん」

 

私「それは・・・!万引きじゃん!!」

 

C「そーだよ。早くしてよ」

 

私「それはいくら友達でも無理だよ」

 

C「キメーwwwwwwww友達だってwwww」

 

A「な?絶対友達と思われてるっつったじゃんwwww」

 

B「昔からこいつ頭おかしーんだよwwwきもいwwww」

 

目の前にマットが再び現れた

 

その日は逃げるようにして帰った。

 

私は友達じゃなかったんだぁ・・・
って泣いたけど思い返してみると、
ショボい四次元ポケットのような扱いだった。

 

また一人の生活かー・・・
って思いながら次の日学校に入ったら
私の席にABCとその他がたむろしてた。

 

おはよう・・・
って遠慮がちに声かけて
席移動してほしいなぁと思っていたら

 

ABC無視。

 

私「あの、席に座りたいんだけど・・・」

 

ABC「キャハハハwwwwwwwww」

 

私「ねえ、席どいてほしいんだけど」

 

ABC「・・・・・・・・」

 

私「もう授業が・・・」

 

A「お前さー、昼一人?」

 

私「・・・・・うん」

 

A「昼さー、ウチらんトコ来てよー」

 

私「へ?」

 

キーンコーンカーンコーン

 

訳の分からないまま昼になった

 

次の日、お弁当を持って
非常上り口に行ったら
ABCとその彼氏っぽいの×3がいた。

 

皆垢抜けてて彼氏らしきものも男前だった。

 

おそるおそる声を掛けたら

 

C「おっせーよ!」

 

男「コレ?言ってた財布って」

 

C「そー。ショボいけどさ」

 

男「ギャハハハwwwwお前ほんと性格悪いよなwwww」

 

C「だって勝手に友達とか思ってたんだよ?キモいし慰謝料貰わないとやってらんないっしょwww」

 

A「私クリームパン」

 

B「あーじゃあ私レモンティー」

 

何が起こったのか分からず呆然としていたらCが鬼の形相で

 

「お腹すいたから早く買ってきてよー」

 

と言った。

 

あぁ、パシリにされるんだ、今の私・・・。

 

断ろうとしたけど、
6:1の状況で誰が断られよう。

 

男の「私ちゃんやさしーねー!がんばってね~wwww」

 

無我夢中で買いに行った

 

昼、ABC達は教室に居なかったので
他のクラスを回ってみた。

 

でもいない。

 

どこにいるんだろうって
必死に探したけど見つからない。

 

諦めて一人で弁当食べた。

 

そしたら昼休みの終わりごろCが戻ってきた。

 

C「なんで来ないの?」

 

私「探したんだけど教室いなくって」

 

C「ハァ?教室にいるわけないじゃん」

 

私「え?じゃあどこに居たの?」

 

C「しらねー。ウロウロしてるし」

 

私「じゃあ見つけられないよ」

 

C「じゃあ明日玄関の非常上り口にこいよ」

 

私「わかった」

 

完全にCのペースにもってかれてた

 

結局、断れない私はずっとパシリにされ続けた。

 

夏休みまで、夏休みまでだから!
って意味わからん理由考えてた。

 

何故振りかぶって
「嫌だ!」って言えないのかと
言われそうだけど

 

今まで言葉の暴力
物品要求はあっても暴力
金銭の要求が無かったから。

 

まだ、殴られでもしたら思い切って
先生に相談って思うんだけど
確固たる理由が無いので
一縷の望みが何故か見えてしまう

 

変な感覚になってた。

 

向こうには男がいたし
断って殴られたらどうしようかとか
とかく真綿で首を絞められている状況だった。

 

イジメと呼ぶにはショボいような気がして
なんとか今の状況さえ逃れられればって
逃げに回ってたんだなぁ

 

夏休みまでパシリ続け
やっと学校からもイジメグループからも
開放されると思っていたら

 

Cから電話があった。

 

一体誰から聞いたのかな?

 

まさかね・・・白子はそんなことしないだろうなぁ・・・・。

 

またそうやって自分自身に見てみぬフリしていたら

 

C「ちょっと駅前まで来て」

 

と言ったので、物凄く落ち込んだ。

 

でもまさか、街中でカツアゲなんてされないよね。

 

そう自分に言い聞かせて足は向かっていた。

 

結論から言う。

 

細かく書いているうちに泣けてきた。

 

商店街の隅でパンチラして立ってろって命令された。

 

いつもなら断るんだけど、
Cの廻りにはいつものイジメグループに加え

 

栃木名物のないんだな、
それがによく似たニーチャンがたむろしてた。

 

歯掛けてるし
なんか甘ったるい臭いがしていて
とても危機感を覚えた。

 

殴られるくらいなら、
パンチラしたほうがいい。

 

私は商店街の隅で
地べたに座りながら
足開いてぼけっとしてた

 

通り過ぎる歩行者はあえて目線を逸らし、車に乗ってるオッサンはガン見してた。

 

その傍でグループは
壁バシバシ叩いて笑ってた。

 

たまらず私はその場で泣いた。

 

少女が商店街に股開いて
パンチラしながら泣いていたら
通行人の誰かが助けてくれるだろうって。

 

でも誰も助けてくれなかった。

 

たぶんマジキチに見られていたんだと思う。

 

マジキチにはそりゃ関りたくないよね

 

その後も、何度も呼び出された。

 

いつしか金銭の要求も当たり前になってきた。

 

以前は金銭要求など確たるものがあれば
動くと思っていたけど
時すでに遅し。

 

一種の洗脳状態になっていて、
イジメグループの前では
何一つ反抗できなくなってた

 

終いには円光すら持ちかけられた。

 

その当時、円光が凄く流行っていて、
携帯電話がカラーになったり、
とかく円光バブル期だったのかと思う。

 

結果から言うと、
本番は泣いて懇願して拒否、
けれどグループの廻りにいた男数人にフ〇ラさせられた。

 

もう全て諦めの境地になってた。

 

汁ってさ、アクと苦味と生臭さのトリプルクロスなんだね

 

この時点でイジメのことを
第三者に話すことは出来なくなっていた。

 

彼女達は本当に巧妙だったと思う。

 

フ〇ラさせられるまで、
一切カツアゲも暴力もせずに
追い詰めるんだもん。

 

両親にも言えない。

 

教師にも言えない。

 

友達もいない。

 

夏休みは静かに終わった

 

夏休みが終わって
死にたい気分満開で学校に向かった。

 

教室に入る時、
心臓がバクハツしそうなくらい動いていた。

 

けれど

 

休んだらそれこそ
彼女達の思う壺だと思って
学校を避難所として考えていた。

 

避難所に入ると
とんでもない関西弁が聞こえてた。

 

こんな田舎に関西人?

 

あぁ、ついに幻聴かと思ってたが
質量をもった関西人が確かにそこにいた

 

「ええ?雪が一階埋め尽くすってどんだけやねん!」

 

彼女の第一声は今でもハッキリ覚えている。

 

関西人の正体は大阪から転校してきた女子だった。

 

先生が紹介する前に
クラスの子をつかまえて
自己紹介していたみたい。

 

私は今まで大阪の人と関ることが無かったので、正直そのデカイ態度に唖然とした。

 

お察しの通り
マットが動くこの国はほんとに陰湿で
他人は自分達の色に染めてから
初めて受け入れる。

 

子供の頃から「あのマンションの子達と遊んではダメ」とか普通に教え込まれるし。

 

そして大阪の子、
仮に大阪ちゃんとしよう。

 

大阪ちゃんは私のずーっと遠い席に座った。

 

自己紹介の時、一切臆せず

 

「大阪から来ました○○です!皆さん色々教えてください!」

 

とハキハキ言いやがる。

 

普通「よろしくお願いしますじゃない?」

 

と思う私はやっぱりマット脳なんだな

 

少しだけ絶望を忘れていた矢先、
Cがつま先で私の椅子をコンコンしてきた。

 

C「今日も一緒にご飯たべよーねぇ」

 

一気に引き戻された現実に、
大阪ちゃんが入る余裕は無かった

 

Cに言われるがまま、
いつもの処刑場所に死んだ顔で向かう。

 

夏休みの性的な思いでは
恐怖で私を支配するには充分すぎた。

 

行かなければ今度こそ
オヤジのエサにされちゃうんだ・・・。

 

そう思うと、お金を出す方がよっぽどマシだった

 

二学期が始まっても何も変わらなかった。

 

相変わらず食料買出しは続いていたし
万引き要求はお金で解決した。

 

つまり、万引きしたことにして実は買ってた。

 

夏休みは両親にとって忙しい時期なので
お昼ご飯代とか遊び代とか結構くれた

 

それらをチマチマ使っていた。

 

こんなのおかしいと思っても
フ〇ラの事実は曲げられないし
誰かに喋られるなんて
死も同然だと思ってた。

 

ある日、イジメグループは
映画がどーのこーの言いながら
学校を早く出て行った時。

 

丁度私は掃除当番で
トイレをこまめに掃除していた。

 

別に掃除が好きなわけじゃなくて
早く帰ってしまって街中で
グループと会うのが嫌だったから。

 

けれど

 

一人ぼっちで教室に戻ったとき
がらんとした教室を見て

 

急に泣き出した。

 

もう嫌だ!もう嫌だ!って
Cの机ガンガン蹴ってた。

 

「えらい派手やなぁ」

 

そう言ってヒョコっと出てきたのは大阪ちゃん。

 

なんでここにこんな時間いるの!!!
とビックリしたけど

 

私はグッチャグチャに泣いていて
言葉にならなかった。

 

大阪ちゃんを間近で見たのは初めてだったし、喋ったのも初めて。

 

不思議だよね、大阪弁って。

 

使えないけど、意味はなぜか分かっちゃう。

 

「どないしたんよ?」

 

大阪ちゃんは私を普通の人間を見る目で近寄ってきた。

 

あぁ、ヒトとして見られたのって
いつぐらいかな、なんて思ってたけど
涙が止まらなかった。

 

大阪ちゃんは何をするでもなく
Cの席にドカンと座った。

 

手を上下して

 

「貴女も座れば?」

 

ってジェスチャーしたので

 

とりあえず座ったけど、会話が無い。

 

まーしゃくりあげまくってたから、しゃーないね

 

しばらくして私が落ち着いたら大阪ちゃんが

 

「Cにイジメられとんちゃう?」

 

と唐突に訊いてきた。

 

まぁ傍から見ればバレバレだよなと思って、

 

「あはー・・・」

 

って間抜けな作り笑顔で大阪ちゃんに笑いかけた。

 

イジメられているって、
素知らぬ人に知られてしまうことに
恥じらいを感じていたんだと思う。

 

パンチラしておいて今更恥らうって何様だよ私

 

大阪ちゃんはそれ以上訊かなかった。

 

知られたくないオーラ前回だったし。

 

大阪ちゃんは困ったように何度も頭を掻いてた。

 

時々耳元が見えてピアスの穴が合計5個あって驚いた。

 

この人もヤンキーなんだ、Cの仲間なんだって。

 

勘違いしてしまったが最後。

 

泣いているのを笑われてしまうと思って

 

「じゃあね」って言って逃げるようにして帰った。

 

部屋で一人でいると妄想ばかりしていけないよね。

 

大阪ちゃんとCは仲良しかもしれない。

 

ということは、Cに今日の机事件を言われるかもしれない。

 

ただでさえ態度がでかく、声もでかく
物怖じしない大阪ちゃんが
C側についたら、もっとエスカレートする。

 

そうなると死ぬしかない

 

もう終わりだって、
すんごいマイナスなことばかり考えた。

 

その日初めてイジメが原因で吐いた。

 

次の日は、人生で一番辛かった。

 

母親が渡してくれた
お金の行く末に対して
初めて心の底から土下座した。

 

両親は忙しいだけで
愛情はあったほうなので
何度も心の中で謝ってきたけど

 

我が身をもって贖罪しようと
考えたのは初めてだった。

 

リュックの中で
小銭の音が鳴る度死にたくなった。

 

今日もまたパシリなんだろうなぁ。

 

もう貯金無いなぁ。

 

お母さんに嘘ついてまたお金もらうのかなぁ。

 

先生の言葉の代わりに
こういうとこばかりが頭を埋め尽くした。

 

微かに聞こえるCの呼吸音に吐き気がしたけど、なんとか持ちこたえた。

 

昼休みに恒例行事になったパシリ。

 

自ずと向かう足。

 

お母さんごめんなさい。

 

今日もお金を遣います。

 

どこの遺書だよって、諦めの境地にいたら

 

大阪「私ちゃーーーん、飯食うでー」

 

と、かなり大きな声で呼ばれた

 

いきなりのことでクラス皆が唖然とした。

 

大阪人ってホントに声デカイんだなぁとか

 

ヒソヒソ話が私の耳にまで届く。

 

は、恥ずかしくないのかこの人は?
と呆気に取られているうちに

 

大阪ちゃんが空いていた
Cちゃんの席にドカっと座って
弁当を広げだした。

 

あ、ミートボール入ってる。

 

大阪ちゃん、なりふり構わず私に話しかけてくる。

 

「ダスって料理さー、あれ弁当入ってんの?汁どないするん?」とか

 

「駅員さんでさ、イケメンおんねんけどさ、ワキガめちゃくさいねん。もったいないよなぁ」とか

 

私はあたふたして何も答えられないのに
大阪ちゃん喋る喋る。

 

大阪のオバチャンという生き物は
架空のものだと思っていたのが
覆された瞬間だった。

 

私は完全に固まってた。

 

Cちゃんとこに行かなきゃ・・・
でも行けない・・・。

 

ど、どうしよう・・・。

 

でも大阪ちゃん喋る喋る。

 

とまらない。

 

ラジオ収録できるんじゃないですかってくらい喋る。

 

ふと見たら大阪ちゃんの弁当が半分になってた。

 

こいつ・・・
喋りながら食ってやがる・・・・!

 

結局、大阪ちゃんのペースに
巻き込まれてしまって
Cの所には行かなかった。

 

後で気付いたけど
上納制度が始まって以来だった
Cの所に行かなかったのは。

 

けれど私はずっとCに
何故来なかったのかと詰問される
恐怖が凄まじく

 

大阪ちゃんに対しておせっかいだ!
と本気で思っていた。

 

そんな気持ちと裏腹に、
大阪ちゃんは椅子の上に胡坐かいてお茶飲んでる。

 

するとCを筆頭にグループが戻ってきた。

 

いや、引き連れて来たと言った方が正しいか。

 

Cの機嫌は誰が見ても明らかだった。

 

悪い、最高に悪い。

 

もうだめだ、
シャトレーゼの工場にあるアイスが全て融解する。

 

それくらい憤怒の色が凄かった。

 

いつも見下し、卑下た笑いを絶やさないCの憤怒を見るのは初めてだった。

 

Cは私の前に来て
「何故来なかった?」と攻めた。

 

私は完全に逃げる体制になっていて
咄嗟に「大阪ちゃんが・・・」と言ってしまった。

 

最低だ、私

 

大阪ちゃんに対して一瞬

 

「ごめん」と思ったけど
恐怖の絶頂にあった私は
人に擦り付けて逃げようと思うしかなかった。

 

最低にも程がある。

 

今になって思う、大阪ちゃん、
Cちゃんの席で防御壁になってくれてたんだと。

 

ABの顔も起こっている。

 

これはついに殴られてしまうかと
覚悟していたら

 

大阪「うちが借りとってんけど、なんなん?用事あったん?」

 

とシラっと言っちゃった。

 

そこでもうC大爆発。

 

Cの聖域に無断で胡坐かいてることも
気に食わなかったのか
大阪ちゃんをジロっと睨んで

 

C「この子はウチらのなんだよ。よそ者がデケー面してんじゃねーよ」

 

ヤンキーモード前回です、逃げたいです。

 

もうチビりそうです。

 

人間本当に窮地に立たされると膝が笑うんだね。

 

挟まれる形の私、どう見てもバンビです。

 

その時の私は急に冷静になってしまって

 

あぁ大阪ちゃんの高校生ライフに
終止符がって勝手に想像してたら

 

どえれードスの効いた声で

 

大阪「うちの友達のこと、何モノ扱いしとんねんブッサイクさつまいも!!!」

 

と、とんでもない事を言い放った。

 

TVの漫才で聞く大阪弁って、
相当遠慮した言葉を使ってたんだね。

 

クラスの全員が固まった瞬間だった

 

イジメグループもこの怒声に一瞬固まったけど、私は確かに聞いていた。

 

「友達」

 

って言ってくれた。

 

昨日泣きっ面晒して酷い態度とって逃げて
挙句今日は大阪ちゃんに
責任擦り付けようとした私を
「友達」と言ってくれた。

 

何が起きたか分からなかったし
次から次へとポンポン単語を出す
大阪弁マスター大阪ちゃんのことだから、

 

慣用句のようについでで出てきた言葉なのかと疑った。

 

完全に面食らったC
紅芋のような唇をプルプルさせながら

 

C「昨日そこらで来た人間が私達のことに口出しするって何様!?」

 

大阪「ごちそーさま」

 

A「ちょっと、バカにしてんの?」

 

大阪「それ以外に何があんねん栗ゴマ団子!」

 

B「なによその食べ物!意味分からない!」

 

大阪「ワレらがしてる事のほーが意味分からへんねんけどなぁ?」

 

お、大阪ちゃん、あんたエスパーすか。

 

なぜ、私がこの人たちにいじめられていると分かったのだろうか・・・。

 

大阪ちゃん、ボケツッコミ万端ですやん。

 

でもなんで罵る時食べ物が出てくるのだろう、不思議。

 

栗ゴマ団子って今でも何か分かりません。

 

群れた羊のように固まってギャーギャー言うグループ。

 

それを何とも感じないかのように胡坐かく大阪ちゃん。

 

目の前で起こっていることの原因って私だよね?

 

でも私なにもしていないよね?

 

むしろ逃げようって思ってる。

 

目の前の助け舟、
しかも体を張って助けてくれている大阪ちゃん・・・。

 

私も・・・私も・・・・・・・・!!!

 

先生「こらー!何してる!」

 

その場は先生の介入があって落ち着いたものの

 

Cちゃんの機嫌の悪さが
前の席の私にまで伝わってきます。

 

逃げたい・・・。

 

チラっと大阪ちゃんを見ると
スカートの下を一生懸命下敷きで仰いでる。

 

短パン装備とは、こやつ・・・できる!

 

けれど授業が始まって気付いた。

 

私お弁当食べていない。

 

鞄、重いままだなぁ。

 

お腹すいたな・・・。

 

お腹空いたらマイナスなこと考えちゃうよね。

 

授業中に欝モードに戻って

 

今日こそは皆に殴られる・・・!
もうダメだ・・・。

 

と勝手に奈落のどん底まで自ずと飛び込んでました。

 

5時限目と6時限目の休み時間は最悪だった。

 

現実を見るのが恐ろしすぎたので

 

寝たふりしてた。

 

Cは授業終わるなりドスドスと
足音をたてて教室から居なくなり
大阪ちゃんは先生に呼び出されて
教室からいなくなってた。

 

いっそこのまま眠っていたいと思ったけど、現実は確実に時間が過ぎていって、授業ノートなんてろくに埋まらないまま

 

懸念していた放課後がやって来た。

 

事情聴取で大阪ちゃんが何かを言ったのか、先生がCともども事務員室に呼んだ。

 

大阪ちゃんは膝そろえてちょこんとパイプ椅子に座ってた。

 

職員室じゃなくて事務員室って、何故だろう・・・。

 

CはABを呼んで事務員室に来た。

 

完全に目が据わってる・・・。

 

しばらく誰も何も言わないまま、
生徒指導、クラス担当の先生が来た。

 

先生達、明らかに難しい顔をしている。

 

大阪ちゃん何言ったんだろう・・・。

 

話し合いが開始された。

 

様々な詰問を聞いていて答えるうちに
ふとおかしな事に気がついた。

 

先生達の言葉からイジメという言葉が
一切発せられない。

 

喧嘩とか言い合いという言葉しか出ない。

 

詰問はABCと大阪ちゃんのことばかりで、どうやら私は目撃者というか、不運な関係者という扱いだった。

 

てっきり大阪ちゃんがイジメのことに対して先生に言ったのだと思っていた。

 

イジメを先生に言ってくれなかったというショボーン感と、私の恥部は晒されなかったという安堵感のカオスの中、話し合いが終わった。

 

ABCは不満前回で

 

「なによ・・・」
「チョーシのんなっつーの」
「田舎モンのくせに」

 

とかブツブツ言っていた。

 

あの、大阪は政令指定都市が一つある都会なんですけど・・・(当時は一つだった)I

 

何も考えられないまま教室に戻って帰り支度をしてたら、妙なことに気がついた。

 

鞄が重い。

 

登校してきた時のままだ。

 

何 も 減 っ て い な い

 

鞄が踊る度に小銭の音が聞こえる。

 

いつしか、パシリを早く済ませたい一身で予め小銭を用意していたんだっけ。

 

買って渡してバカにされれば開放されるんだ。

 

小銭を・・・!

 

そんなことを無意識のうちにしていたなんてと思うと、また泣けてきた。

 

商店街を横目にボロボロ泣いて帰った。

 

大阪ちゃんにとても会いたかったが、

 

数十分前、大阪ちゃんは他の友達に

 

「小便してーwwwww」

 

とか言ってトイレに向かったまま、
私が先に帰ってた。

 

お礼言おうかな?でもイジメのこと言ってくれたわけじゃないし、でも友達って言ってくれたし。

 

でもでもでもでも

 

もしかしたらCの態度が気に食わなくてキレたのかな?

 

友達って言葉が信じられなくなってた私は、結局考えることしかできずに、犬のウンコ踏んで家に帰った。

 

家に帰って一人でベッドでたらふく泣いてたら、母親が帰宅した。

 

「ちょっと!靴にウンチついてる!臭いなぁもうw洗っておくから明日の靴出しときなよー」

 

母は笑顔で言った。

 

母が扉を閉めた後、
涙が止まらなくて布団すっぽりかぶって大泣きした。

 

いつもなら、泣くときは目を擦らないで泣いてた。

 

次の日、目が腫れていたらお母さん心配するし。

 

お父さんはちょっと鈍感だけど
娘の目が腫れていたら心配するよね。

 

だからいつも涙は流れるがままにしてた。

 

でも今回だけは顔をゴシゴシして溢れる涙を必死で止めようとした。

 

でも結果は二時間くらい泣きっぱなし。

 

泣いたあと鏡を見たら魔人ブウが写っていた。

 

明日、大阪ちゃんにありがとうを言おう。

 

そう決意した。

 

しかし言う前に大阪ちゃん、
朝から壮大なバトルを繰り広げてた。

 

大阪人仕事速すぎw

 

朝、教室では鉄柱大阪vs山形連合の図式が成り立っていた。

 

寄ってたかって、Cの取り巻き連中、
彼氏らしき人たちも
加勢しながら大阪ちゃんに文句を言っている。

 

が、大阪ちゃん仁王立ち&大阪弁で対抗。

 

クラスの皆が固唾を飲んで見ている中
バトルは止まらない。

 

山形組は必死に、他人が立ち入る問題ではない、ここで他人が大きな顔することは許されないと言い続けていた。

 

一方大阪ちゃん、
友達に国境もクソもあるかボケ!と反撃。

 

傍観者はとんでもない光景を
目の当たりにして完全に沈黙。

 

私は逃げ出したくなったけど、
大阪ちゃんには必ず言わなければいけないことがある!

 

助けてくれてありがとう!!!

 

って言わないと死ぬに死ねない!

 

いやもう死なない!

 

もういじめられるのは嫌!

 

ん だ ず に ゃ ー! 今 し か 無 い べ ! ! !

 

騒ぎを聞きつけた先生が登場するも
完全に戦モードを止めることはできず

 

ならば穏便に!と先生が主張するも
大阪ちゃんが待ったをかけた。

 

大阪「センセ、山形は人から金せびってモノ買わせてパシるんが礼儀なんですか?おかしないですか?」

 

そ、そんなにハッキリ言う山形人なんて見たこともありません。

 

てか大阪人の中でも相当強烈なキャラを持っていることは分かった。

 

けれど多勢でならと山形連合負けない。

 

涼しい顔で

 

「私達別に買ってきてとか言ってないし」

 

とか大嘘こきやがる!

 

生まれてから一番大きな勇気を振り絞って、

 

私は大声で

 

「嘘です!私、何度もパンとか買わされました!バカにもされました!いじめられていました!!!!」

 

やっと言えた。

 

大阪ちゃん、笑ってる・・・。

 

優しい微笑みとかじゃなくて、

 

「きたでこれえええ!!!!」

 

というカンジのバカ笑い。

 

最初、私ハメられたのかと思ったけど

 

そうじゃなかった。

 

大阪「センセ、今の聞いたでしょ。これがホンマなんですよ。やめささんといかんのちゃいます?」

 

ありがとう大阪ちゃん、やっと言えた・・・。

 

たった半年足らずの間に、
私、ボロボロになってた。

 

ありがとう。

 

そう言いたかったけど、
お恥ずかしながら顔面覆ってワンワン泣くしかできなかった。

 

フェラのこととかもう知られてもいいやって本気で思ってた。

 

大阪ちゃん、ひとしきりバカ笑いした後、ある人をチョイチョイっと呼んだ。

 

白子は忘れた頃にやってくる

 

無常に鳴り響くチャイムに一同何故か着席し始める。

 

歩兵が欲しい時は山形人にいつでも言ってくれ。

 

いい働きをするだろうよ。

 

無論私達は事務員室送り。

 

メンツは言い合っていた連中ひっくるめ+白子。

 

白子・・・?
何故、白子・・・?
白子は友達を辞めたいと言ってきた。

 

もう関りは無いはず。

 

話し合いの結果、
最初に教室で泣いていた
あの日の私を見た大阪ちゃんは
友達に私のことを尋ねたらしい。

 

そして白子に当たったが、
その時白子は知らないフリをしていた。

 

けれど、日に日に痩せていく(自覚は無かった)私を見るに耐えられなく、また罪悪感から開放されたい気持ちで

 

大阪ちゃんに電話したそうな。

 

通話料高い時代に、本当にありがたい。

 

白子は流石にフェラのことは知らなかったが、グループは円光まがいのことをする事、悪い連中と遊んでいることを知っていた。

 

標的にされていることは知っていたが
告発したら白子が標的になることは
間違い無かったので言えなかった。

 

もしかしたら、私はグループにエロポラロイドとか撮られているかもしれないと気が気ではなかった。(この時代に写メなどなかった)

 

でも、でも・・・・!

 

そういう心境の中、
当たり構わず自由奔放な大阪ちゃんが現れて私の心配をしていたのをキッカケに、大阪ちゃんに全部知らせてくれたらしい。

 

私には勇気が無い。

 

大阪ちゃんのように強くない。

 

だから、大阪ちゃんに真実を伝えることくらいしかできない。

 

白子は電話でそう大阪ちゃんに伝えたそうな。

 

大阪ちゃんはその日のうちにブチギレして、たまたまノリで電話番号を交換したBを呼び出して真実の追究に当たった。

 

最初は、「おもしろいことしてんなー、うちも混ぜてや」という仮面を被って真実をちょいちょい露にしていったそうな。

 

そしてあまりにも計画的で
陰湿なイジメに対して堪忍袋の尾が徳島県状態。

 

結果、今回のどんでん返しになった。

 

ではなぜ、大阪ちゃんは見ず知らずの私を助けてくれたのだろうか。

 

あの一件以来、
大阪ちゃんのドスは学校中に知れ渡り
鉄壁の名を欲しいがままにした
大阪ちゃんにグループが手を出すことは無かった。

 

通りすがりにプチっと悪口を言うくらいだったが

 

大声の大阪弁で

 

「なんやよー聞こえへんなぁ。なんか言うたか551の豚まん!」

 

と100倍になって返ってくるので

 

グループはみるみるうちにしぼんでいった。

 

やっと落ち着いた生活になって、
小銭を用意することもなく、
朝、両親に元気よく行って来ます!
と挨拶して

 

お昼のお弁当を楽しみにしながら
授業を受ける毎日が戻ってきた。

 

あれ以来、白子とは泣きながらお互い謝罪し、お互い問わなかった。標的にされる恐怖、私にも痛いくらい分かったから。

 

大阪ちゃんともお弁当を食べるけど
元々自由奔放な性格ゆえ
ある日、突然、保健室で弁当も食べないまま寝る日もあった。

 

季節は巡って冬
大阪ちゃんは朝早く私の携帯に電話をしてきた。

 

「助けて!家が雪に埋もれてしもた!出られへんねん!」

 

あぁ、そういえば初めての山形の雪だなぁと思いつつ、家の外を見ると僅か数センチ積もっている程度。

 

このくらいのボケなら私だって理解できるんだからと微笑んでいた矢先、大阪ちゃん、私に付き合ってほしいと言い出した。

 

つまり、「ちょっと二時限目までサボってお茶しよや」ということらしい。

 

たまにはいいかと、
先生には風邪っぴきなので診察を
受けてから学校に行くので遅れると連絡し

 

学校から離れた喫茶店で
雪を見ながらお茶した。

 

大阪ちゃん、冬でもアイスコーヒーですか。

 

開口一番大阪ちゃんは「雪ええな。センチメンタルやわ」とジジくさいことを言う。

 

ちょっと様子が変だと思ったけど
大阪ちゃんが言うのを待った。

 

大阪ちゃんから放たれた言葉に戦慄が走った。

 

大阪ちゃんの家は転勤族で、
今までに大阪、和歌山、奈良、徳島、京都と様々な場所を転々をしてきたそうな。

 

その都度、新しい友人ができたが
反面いじめられもした。

 

大阪ちゃんが生まれたのは大阪の堺市という場所で、その中でもとびっきり治安の悪いところだった。

 

エレクトーン教室に通う為の近道はキャバ街、ヤクザの事務所を横目にせっせとエレクトーンを習いに行くのが普通だった

 

一度だけ、ヤクザの事務所にピストルの音が響いたことがあった。

 

今問題の同和も、ある学会も、部落も、なんでもいるような僻地。

 

都会のスラムとは大阪ちゃんの弁。

 

堺には祖父母の実家があって
兄が三人いる四人兄妹の
末っ子長女な大阪ちゃんは

 

よく祖父母に預けられていた。

 

遊び相手はスラムの商店街の店の子。

 

うどん屋をやっている子の所に遊びに行くと、夏場は怖いオニーチャン客のTシャツの向こうに刺青が見えていたという。

 

田舎じゃ考えられないくらい殺伐とした街で幼少期を過ごしてきたと。

 

けれど、商売相手にはきつくても、何もしていない弱者には手を出さない地域だった。

 

ある日大阪ちゃんは男の子にいじめられて泣きながらキャバ街を歩いていた。

 

そしたらドジっ娘属性発動ですってんころりん。

 

膝を擦りむいて道端で泣いてたそう。

 

そしたら、弾の跡が生々しい事務所からこわ~いおっちゃんが出てきて、事務所前で手当てしてくれた。

 

その時、泣いている理由を尋ねられていじめられたから、って言うと、

 

そのおっちゃん

 

「泣くくらいならな、反撃したったらええねん。泣くんはな、悔し涙だけやで。自分が悪いことしてへんのに泣くなんて勿体無いやろ?あがくねん。でも、人さんが泣いてたら、涙拭いたげや。お嬢みたいに痛くてどーしょーも無い時は、泣くんで精一杯。廻りはな、そっと涙ふいたるんや。そしたら泣くのお終いやろ?泣き終わったらな、その人つよーなるねん」

 

と、教えられたそう。

 

大阪弁あってるかな?

 

ともあれ、小学校二年生にこんな教訓残すとは、大阪ヤクザすごすぎわろたw

 

大阪ちゃんはずっとこの言葉を守って、
転校する度にいじめられると
反撃して撃ち帰してきたそう。

 

けれど、自分みたいに強い者ばかりではない。

 

いじめられて涙を流してる子を
見捨てるように違う地域に行ったこともある。

 

山形に来た日、奈良県の友達が自殺未遂をしたということを知らされた大阪ちゃんは、後悔してもしきれなくて

 

奈良まで行ってイジメの相手をブン殴ろうとまで本気で思ったらしい。

 

けれどもお金が無い!銭!ナッシン!!

 

奈良の子は命に別状は無かったけれど
退学して夜間になんとか通う
決意を病床で母親に話したらしい。

 

「強かったんは、ウチだけやなかったんやね。ウチの涙拭いてくれたん、奈良の子や」

 

そう思って、この山形の地で涙を流す人が居れば、どんなになっても助けに行くと決意したそうな。

 

そう言っていた大阪ちゃん、
ちょっと顔赤くなって「暖房きついな」ってごまかしてた。

 

そして泣いていた私を助ける結果になったと。

 

今回はあまりにも酷く、
薄々だけれどもレ〇プの可能性を示唆していたみたい。

 

似たような場面だけれど、
フ〇ラは今でもトラウマだなぁ。

 

けれど、大阪ちゃんが助けてくれなかったら、本当に貫通していたかもしれない。

 

「助けたゆーか、うちが助かりたかったんよ」

 

ううん、私は貴女に助けられました。

 

おかげで、私、白子を助けることができました。

 

ありがとう大阪ちゃんって行ったら

 

「かゆいわもおおおおお!!!てれるやんwwwもっと褒めてwww」

 

って、手をフリフリしながら交わしてた。大阪のオバチャンの仕草そっくりワロタw

 

その後は

 

ACB共に学校を中途退学して、
風の噂によるとAはシンナー中毒で捕まり、Cは家庭に落ち着いたのこと。

 

男性のことはよく知らない。

 

結果的に女性にばかりやらせて
自分の手は汚さない連中だったし。

 

恨み辛みは一生忘れないけど、
そこで前に行かないなら
大阪ちゃんにも白子にも頭が上がらないから

 

ある程度割り切って生活しています。

 

私はあの夏以来、穏便に就学に励み、大学を出て

 

ここ大阪で製薬会社の事務員として働いています。

 

そんな大阪の片隅で、明日結婚式が開かれます。

 

大阪ちゃんの花嫁姿、綺麗だろうなぁ。

 

松雪泰子に似てたし。花婿さんは幸せ者だね!

 

これで私の恩人の話はお終い!

 

もう明け方ですね。

 

皆さん呼んでくれてありがとう。

 

旅立ちを迎える友人のこと
民国と突付かれる大阪で輝く星のこと
知ってほしくて書きました。

 

もし、今学校会社問わずいじめられている人がこれを見ていたら、考えてほしい。

 

あなたには、いじめられる理由なんてこれっぽっちも無い。

 

いじめている人がこれを見ていたら
考えてほしい。

 

弱者は弱者を踏む。

 

涙を流している人がいたら
声をかけて涙を拭いてあげてください。

 

そして

 

地震の時、誰よりも山形を想い
ガソリンタンク満載のデコトラ友達を
引っ掴んで駆けつけてくれた

 

ど派手で美人で、
ちょっと口の悪い大阪の女の子を一緒に祝福してください。

 

おすまい

 

 

 

引用元:
いじめから助けてくれた子のことを話したい
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1313767302/

 

 


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