【新妻の告白】嫁「この子……あなたの子じゃないの」男「えーっ!?」。一体、誰の子なのか・・・そして、夫婦の秘密を知っているという男から電話が・・・・

男「ただいまー」

 

少女「お帰りなさーい」

 

男「おお、よしよし」

 

ナデナデ

 

少女「えへへ~」

 

嫁「あなた……大事な話があるの」

 

男「なんだい?」

 

嫁「この子……あなたの子じゃないの」

 

男「ええーっ!?」

 

男「ど、どういうこと!?」

 

嫁「そのままの意味よ。あなたはこの子と血が繋がってないの」

 

男「そ、そんな……」

 

嫁「ついでにいうとね」

 

男「?」

 

嫁「私の子でもないの」

 

男「ええーっ!?」

 

男「どうりで変だと思ったよ」

 

男「ぼくらにまだ子供はいないのに、女の子が家にいるもんだからさ」

 

男「結局、この子はどこの子なの?」

 

嫁「近所の公園で泣いてたから、連れてきちゃったの」

 

男「ええーっ!?」

 

男「迷子なら交番に届けた方がよかったんじゃないか? たしかすぐ近くにあったろ?」

 

嫁「この子が交番は絶対やだっていうから……」

 

少女「いやっ!」

 

男「嫌ならしょうがないな」

 

嫁「でしょ?」

 

男「だけど、もし誘拐だって疑われたらまずいよ。絶対誰かに見られてるだろうし」

 

嫁「誘拐なんかじゃないわよ。ねー」

 

少女「ねー」

 

男「どうしてそんなことがいえるんだい?」

 

嫁「だって……愛があるもの」

 

男「あのねえ……」

 

フゥ…

 

男「たとえば、ぼくと君が電車に乗ってたとしよう」

 

嫁「うん」

 

男「電車内で突然、ぼくが君に抱きついたとする」

 

嫁「ま」

 

ポッ

男「そしたら、ぼくと君が夫婦だと知らない他の乗客は、ぼくをどう思うだろう?」

 

嫁「どう思うの?」

 

男「きっと痴漢だと思うはずだ」

 

嫁「思わないわ」

 

男「なぜ?」

 

嫁「だって……愛があるもの」

 

男「なるほど!」

 

男「もう夜だし、親捜しは明日にするとして……」

 

男「一応、写真を撮っておこう。『この子の親知りませんか』って聞けるからね」

 

サッ

 

少女「わっ、胸ポケットに入れてるんだ。あぶないよ」

 

男「大丈夫だよ。屈んでケータイを落とすような真似はしないよ」

 

少女「しかも未だにガラケーなんだ! やたらぶ厚いし!」

 

男「わ、悪かったな!」

 

男「はいチーズ」

 

少女「いぇい!」

 

パシャッ

 

少女「ねーねー、ちょっとガラケー見せてー!」

 

男「いいよ」

 

少女「うわぁ、骨董品だよこれ!」

 

男「ありがとう」

 

ニコッ

 

少女「褒めてないって」

 

嫁「ご飯にしましょ」

 

少女「はーい!」

 

嫁「サラダと唐揚げと、味噌汁と……レーズンパン」

 

少女「!」

 

ビクッ

 

男「夕食にレーズンパンかい。変わってるなぁ」

 

嫁「つい食べたくなっちゃって」

 

男「ならしょうがない」

 

少女「あたしは……パンはいいや!」

 

嫁「そう? 残念だわ」

 

男「……」

 

嫁「お風呂、一緒に入りましょうか!」

 

少女「あたし一人で入る!」

 

嫁「そう? ならいいけど……女同士、背中の流しっこをしたかったわ」

 

少女「あたしは自立した女なのよ」

 

スタスタ

 

男「待ちなさい」

 

嫁「どうしたの?」

 

男「君……今すぐ服を脱ぐんだ」

 

少女「え……」

 

嫁「あなたなにいってるの? こんな女の子に! 捕まりたいの!?」

 

男「いいから脱ぐんだ」

 

少女「やだ!」

 

嫁「あなた!」

 

男「脱ぎなさい!」

 

少女「いやだっ!」

 

男「じゃあ脱がしてあげよう!」

 

グイッ

 

少女「きゃあああああっ!」

 

嫁(ああっ! 懲役どのぐらいだろ!? 刑務所に何を差し入れにいくか今の内に考えないと!)

 

少女「……」

 

男「……」

 

嫁「これは……どういうこと?」

 

男「見ての通り、アザだよ。体じゅうアザだらけだ」

 

少女「……どうして分かったの?」

 

男「レーズンパンを見て、ビクッとしただろう? あれでピンときたんだ」

 

男「おそらく自分の体みたいだ、と思っちゃったんじゃないか?」

 

少女「隠しててごめんなさい……」

 

嫁「なにいってるの。謝ることなんてないのよ」

 

男「かわいそうに……」

 

男(許せない……! ぼくはこの子の親を許せない……!)

 

ピリリリリリ…

 

男「ん? ぼくのケータイに電話だ」

 

男「……もしもし」

 

電話『あなた、そちらの家の旦那さん?』

 

男「ええ、そうですが」

 

電話『お宅の奥さん、今日子供を誘拐しましたよねえ?』

 

男「え……」

 

男「なにをいっている……?」

 

電話『とぼけたってダメですよ』

 

電話『公園で泣いてる女の子を、家に連れ帰ったでしょ』

 

男「それは……保護しただけだ!」

 

電話『保護? ものはいいようとはこのことですね』

 

男「なんだと!」

 

電話『だったら一度電話を切って下さい。決定的な画像をお送りしましょう』

 

男「いいだろう! 送ってこい!」

 

男(電話の主が送ってきた画像には――)

 

男(まるで鬼の形相で、少女の手をつかんでいるぼくの嫁の姿があった)

 

男「……なんだこりゃ」

 

嫁「コラよ! コラ画像よ!」

 

男「いや、どう見てもコラじゃないでしょ」

 

嫁「あなた、コーラ飲まない?」

 

男「コラ、ごまかさない」

 

嫁「ごめんなさいっ! こんな写真撮られてただなんて!」

 

電話『これを警察に見せたら、どうなるでしょうかねえ……』

 

男「要求はなんだ?」

 

電話『話が早くて助かります。私の要求は……金です』

 

男「いくらだ?」

 

電話『口止め料として、100万円払っていただきましょう』

 

男「100万円!?」

 

電話『どうします? 金を払いますか? 誘拐犯になりますか?』

 

男「分かった……払ってやる!」

 

電話『ありがとうございます。では今すぐこれからいう場所に来て下さい』

 

男「とりあえず、100万渡せばなんとかなりそうだ」

 

嫁「ごめんなさい……」

 

少女「あたしのせいで……」

 

男「いや、君たちは何も悪くないよ。それより、どこかで金を下ろしてこないと」

 

嫁「それだったら、私のヘソクリを使って!」

 

嫁「いつか私たちが死んだ時の葬式費用に、100万円ぐらい貯めてたの!」

 

男「まだ若いのに終活してたのか、やるう!」

 

嫁「うふふっ!」

 

男「だけど、それ使ったら死ねなくなっちゃうな」

 

嫁「平気よ、死ななきゃいいんだから!」

 

男「それもそうだな!」

 

アッハッハ…

 

少女「……」

 

 

―地下駐車場―

 

覆面「お、来ましたか」

 

男「100万渡せば、黙っててくれるんだな? この件は終わりにしてくれるんだよな?」

 

覆面「ええ、黙っててあげますよ」

 

男「じゃあ――」

 

覆面「おっと近づかないで下さい」

 

チャッ

 

男「う!」

 

嫁「銃だわ……!」

 

覆面「抵抗されたら面倒ですからね。金はそこから放り投げて下さい」

 

男「……分かった」

 

ポイッ

 

バサッ

 

覆面「……たしかに」

 

覆面「もういいぞ。戻ってこい」

 

少女「はーい!」

 

タタタタタッ

 

男「え!?」

 

嫁「どうして!?」

 

覆面「それではタネ明かしをしてあげましょう」

 

少女「あたしたち、グルだったのー!」

 

覆面「あなたのケータイの番号を教えてくれたのも、この子だったんですよ」

 

少女「さっきケータイいじらせてくれてありがとー!」

 

男「あの時、ぼくの番号を調べてたのか……」

 

覆面「帰るぞ」

 

クルッ

 

少女「はーい!」

 

嫁「ちょっと待って! じゃああのアザはなんだったの!?」

 

少女「あんなの……トイザらスに売ってるシールに決まってるじゃん。バーカ!」

 

嫁「そんな……」

 

男「……」

 

少女「じゃーねー!」

 

ブロロロロロ…

 

男「やられたな……」

 

嫁「やられたわね……」

 

男「“誘拐して脅迫”ではなく“誘拐させて脅迫”とはこりゃまいった! うまい手だ!」

 

嫁「逆転の発想ってやつね! 画期的!」

 

男「100万円取られて、むしろ清々しさすら感じてるよ」

 

嫁「ホント!」

 

夫婦「はぁ~……」

 

嫁「私のせいで……!」

 

グスッ…

 

男「だから君のせいじゃないって。悪いのはあの覆面だよ」

 

男「ぼくはこのままで終わらすつもりはない……絶対にリベンジしてやる!」

 

 

―家―

 

男「……」

 

カタカタ

 

嫁「ずっとパソコンで調べ物してるけど、なにしてるの?」

 

男「犯人の正体に心当たりがあるんだ」

 

嫁「あるの!?」

 

男「それを一応確かめとこうと思って……」

 

カタカタッターン

 

嫁「これは……あいつの持ってた……」

 

男「ね?」

 

男「どうやら、明日にでも犯人と再会することになりそうだな」

 

 

―交番―

 

おばさん「おまわりさん、いつもご苦労様です」

 

警官「いえいえ」

 

子供「おまわりさん、じゃーねー」

 

警官「車に気をつけてね」

 

「あのぉ~」

 

警官「はい?」

 

クルッ

 

男「ご相談があるんですが……」

 

嫁「ぜひ聞いて頂きたくて……」

 

警官「!」

 

ギクッ

警官「ど、どうしました? 道にでも迷われたんですか?」

 

男「実は、お金を落としてしまったんです」

 

警官「お金? おいくらですか?」

 

嫁「ジャスト100万円」

 

警官「ひゃ、100万? そんな大金、どこに落としたっていうんです?」

 

男「あんたの懐の中だよ」

 

警官「なにをいってるんです? 全く意味が分からな……」

 

男「とぼけても無駄だ」

 

男「昨日あんたが振りかざしてた銃はニューナンブって銃で、おまわりさん御用達のものだ」

 

男「家に帰ってからネットで調べたから間違いない」

 

男「それと……あの子は交番に行くのを嫌がってた」

 

男「なぜ嫌がってたか? 答えは簡単だ。黒幕が交番にいるからだ」

 

男「あの子には『絶対に家に連れて帰ってもらえ』って指示してたんだろ」

 

男「タイミングを見計らい、あんたは少しの間交番を抜け出して、あの写真を撮ったんだ」

 

男「あとはあの子が俺たち夫婦の連絡先を送ってくるのを待つだけ……ってわけだ」

 

警官「……ふん、なるほど」

 

警官「分かりました、認めましょう! あなたがたから100万円を奪ったのは私です!」

 

男(え、あっさり?)

 

嫁(やったわ!)

 

警官「だけど、全てを白状する前に、私の襟にホコリがついてるんでとってくれません?」

 

男「? いいですよ」

 

男「って、どこに?」

 

モゾモゾ

 

警官「胸倉をつかんだな?」

 

警官「……正当防衛成立」

 

男「え?」

 

ドカッ!

男「ぐはっ!」

 

嫁「あなた!」

 

男「うぐ……警官が市民に暴力振るっていいと思ってるのか!」

 

警官「いいに決まってんだろ。なにしろお前たちは凶悪な誘拐犯なんだから」

 

警官「今時の市民は警官を煙たがりながらも、なんだかんだで強い警官を求めてる」

 

警官「お前ら二人を始末した俺がネット上で称賛される光景が目に浮かぶぜ!」

 

≪警官につかみかかった夫婦を射殺だって! 骨のある警官もいるもんだな!≫

 

≪いざという時銃を撃てない警官じゃ頼りないもんな。こんぐらいバンバン撃つべき≫

 

≪この調子で犯罪者と犯罪者予備軍を皆殺しにして欲しいぜ!≫

 

警官「……こんな感じにな」

 

警官「もしかしたら、警視総監賞くらいもらえるかもなァ~」

 

警官「100万の礼として、せめて夫婦仲良く射殺してやるよ」

 

スチャッ

 

少女「やめてぇっ!!!」

 

警官「!」

 

少女「もうやめてよ、お父さん。その人たちいい人だから、お金も返してあげて」

 

少女「もう、やめようよぉ……こんなこと……」

 

グスッ…

 

男「来てたのか……」

 

嫁「少女ちゃん……」

 

警官「……」

 

警官「うぜぇなぁ……てめえに愛情なんかねえんだよ。なんで生まれてきちまったんだよ」

 

警官「流れ弾に当たっちまったってことで、てめえから死ねっ!」

 

サッ

 

少女「いやっ!」

 

男「やめろっ!」

 

バッ

 

パンッ!

 

男「ぐはっ……!」

 

ドサッ…

 

嫁「あなたぁぁぁぁぁ!!!」

 

警官「ヒャハハッ! 他人のガキをかばって死ぬとはバカな野郎だ!」

 

警官「にしても、人間を撃つってのはいい気分だな! ヤミツキになりそうだ!」

 

嫁「よくも……許せない、許さないわ!」

 

ギロッ

 

警官「次はお前だ。旦那は胸を撃ち抜いたから、てめえは頭にしてやるよ」

 

チャッ

 

嫁「くっ……」

 

男「いや……次はお前だよ」

 

ガシッ

 

警官「え!?」

 

警官(こいつ、なんで生きて――)

 

嫁(今だわっ!)ダッ

 

嫁「でやぁぁぁっ!」

 

ガシッ

 

警官「わっ!?」

 

嫁「背負い投げっ!」

 

ブオンッ!

 

ズシンッ…

 

警官「が、は……っ!」

 

嫁「ふう、一本」

 

少女「すっごい……」

 

男(そういや柔道の達人だったっけ)

 

男(だから今でも他人の体をつかむ時は、クセで“鬼の形相”になっちゃうんだった)

 

嫁「あなた、大丈夫!?」

 

男「ああ、胸に分厚いガラケーを入れてたおかげで助かった」

 

サッ

 

嫁「よかったぁ……」

 

男「どうだ、薄いスマホじゃこうはいかなかったぞ!」

 

少女「ガラケーをバカにしてごめんなさい!」

 

男「それに、昨日死ねなくなった宣言したばかりだしね。今死んだら葬式費用に困る」

 

嫁「あなたったら……」

 

男「ところで……あのアザはトイザらスに売ってたシールってのは嘘だろ?」

 

少女「ホ、ホントだよ!」

 

男「いや、トイザらスに問い合わせたら『んなもん売ってるわけねーだろ』

 

って冷たくあしらわれたよ」

 

少女「……」

 

嫁「ね、本当のこと、話してみて」

 

少女「うん、分かった……」

 

少女「お母さんはあたしが生まれてすぐ、男作って逃げちゃったわ」

 

少女「お父さんは表向きは真面目な警官だったけど、家に帰るといつもあたしを殴って……」

 

少女「給料安い、市民うざい、銃を撃ちたいってグチばかりで……」

 

少女「ついにはあたしを道具にして金儲けしようだなんていいだして……」

 

少女「あたし、嫌だったけど逆らえなくて……」

 

男「もういい、もういいんだ」

 

男「君はもう、あんな奴の子供じゃなくていいんだ」

 

少女「うん、だから施設に……」

 

男「違うよ」

 

男「これからは……ぼくたちが君の親だ。すぐに手続きするよ」

 

嫁「あなたは私たちの子よ」

 

男「遠慮することはない。さぁ!」

 

少女「……うんっ!」

 

…………

 

……

 

男「どうだった?」

 

少女「どうだった?」

 

嫁「妊娠してたって……男の子だって」

 

男「よくやった!」

 

少女「ホントよくヤってたよね、二人で」

 

ニヤニヤ

男「ハハハ……」

 

嫁「ホホホ……」

 

少女「あたし、この子が生まれて物心ついたら真っ先にいいたいことがあるの」

 

男「なんだい?」

 

嫁「なぁに?」

 

少女「えーとね……」

 

少女「あなたは……あたしの弟だよって!」

 

― 完 ―

 

 

乙面白かった

 

いい締めだ

 


夫婦が破滅する話かと思いきやいい話だったぜ

 

 

 

引用元:

嫁「この子……あなたの子じゃないの」

 

男「ええーっ!?」

 

http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1513960090/

 

 


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